Google Cloud の第 8 期 G.I.G. プログラムを修了して Professional Cloud Developer 認定資格を取得しました

開発部で Gyazo のプロジェクトマネージャーをしている nishiyama です。

4月から参加していた Google Cloud の第 8 期 G.I.G. プログラムを修了し、その過程で Google Cloud 認定資格Professional Cloud Developer を取得したので、そこで得た体験について報告します。

G.I.G. プログラムとは

G.I.G. プログラムは、Google Cloud のスキル向上および活用を推進する特別トレーニングプログラムです。

プログラムは招待制で、弊社は Gyazo をはじめとするプロダクトで Google Cloud の各種サービスを利用している経緯から招待案内を受けました。

3ヶ月程度の期間で特別セッションの受講、スキルバッジの獲得、そして指定された Google Cloud 認定資格試験一つに合格することで修了認定されます。

その際、Google Cloud 認定試験を受けるためのサポートや、Google Cloud Skills Boost というトレーニングプログラムが提供されます
(※ Skills Boostは参加期間中のみ)

私もこのオファーが魅力的に感じられたのと、業務では主にフロントエンド領域を見ることの多い自分が Google Cloud のインフラサービスに詳しくなるチャンスと思い至り、参加を表明しました。

G.I.G. プログラムおよび Google Cloud のグッズ詰め合わせ
G.I.G. プログラムへの参加記念に送られてきたグッズの一部

セッションの内容

セッションには参加必須の特別セッションと、もくもく会やミニセッションなどを含む補習セッションがありました。
いずれもオンラインでの開催で、移動などについて考慮する必要がなかったのは便利でした

特別セッションでは Google Cloud の多様なサービスについて、場面ごとの選び方とともに解説されました。
私自身はこれらのサービスについて必ずしも名前を知らなかったのですが、Web アプリケーションの技術構成に関する知識とマッピングするかたちで理解することができました。

ミニセッションでは、実際の認定試験の難しさを事前に確かめるとともに、各認定試験で求められるスキルや考え方について学ぶことができました。

Google Cloudのサーバーレスファミリーについて紹介しようとしているスライド
特別セッションで使用されていたスライドの例

Skills Boost の履修計画

Google Cloud Skills BoostGoogle Cloud を実際に使って演習を行うプラットフォームです。
「Set Up a Google Cloud Network」「Deploy Kubernetes on Google Cloud」といった名前のコースが複数のラボと呼ばれる演習によって構成されており、これらを履修していくことで相当するバッジを獲得することができます。

ラボにはハンズオン形式のハンズオンラボと実践形式のチャレンジラボがあり、前者が事前知識がなくても進められるのに対し、後者はコマンドやコンソール操作を自分で選択することを要求されます。
バッジは最低6つ獲得する必要があり、そのうちいくつかは必須要件となっています。

ラボは一つ履修するのにそれなりの時間を要することから、この演習を着実にクリアしていくことがプログラムの主なチャレンジと心得ました

「Cloud Storage: Qwik Start - Cloud コンソール」という名前のハンズオンラボのスクリーンショット
Google Cloud Skills Boost のハンズオンラボの画面

Google Cloud 認定試験対策

プログラム期間中にGoogle Cloud 認定試験も受験し、合格する必要があります。

私は業務で Web アプリケーションのフロントエンド領域を主に開発することが多いことから、Professional Cloud Developer の認定試験を受けることにしました。
実際には Google Kubernetes Engine(GKE)での設定やサーバーレス構成の検討、適切なデータベースの選択といった、私からするとバックエンドに属すると感じられる内容が多く、これらを Google Cloud のサービスに合わせてインプットし直す必要がありました。

受験対策としては Skills Boost や公式の模擬試験だけでなく、オンライン講座サービスで有償で提供されている模擬試験も解いたという Google Cloud 社員の方の意見を参考にしました。
Udemy で適当なコースを購入し、最後の1つを除いてそれぞれ2回ずつ解きました。

残った模擬試験を受験前日に(機械学習におけるテストデータの要領で)解いたところ、合格点に届かなかったので少し不安もありました。
しかし当日のテスト会場での試験では見たことのある問題が多く出題され、無事合格することができました。

Google Kubernetes Engine(GKE)のソリューションについて問う問題文
Professional Cloud Developer 模擬試験より、GKE に関する典型的な設問

意識したこと、苦労したこと

先述した通り、このプログラムの主なチャレンジは Skills Boost をいかに着実かつ効果的に進めるかだと思います。
私は4月の期間をこれの受講に当てられなかったので、5月から集中的に受講を開始しました。
事務局への質問、および参加者同士の交流の場として Gmail のチャット(Google Chat スペース)が提供されていたので、私などは何度もスクリーンショットつきの質問をポストしたり、他の参加者の質問にも答えたりしていました。

実習で学んだことを記録しておくのには、ラボごとに実習内容を Cosense の新たなページに記述していきました。
視覚的な情報は当初 Gyazoスクリーンショットを撮っては貼り付けていましたが、途中からは Gyazo Video でまとめて画面収録するようにしました。
これらの Cosense や Gyazo での記録はチャレンジラボに挑む際、困ったときに引っ張り出せる個人用のメモとして大いに役立ちました

他方で、8月に入るまでに認定試験を受けてしまいたいとも考えていたので、7月に入ってからは試験対策の勉強も並行して始めました。
Google Cloud が動く環境でなくてもできる試験対策は、それなりに計画的に解き進めることができました。

結果として、Skills Boost を履修しきってから試験を受けるのではなく、試験に合格したあとで、残ったコースを履修しきるという計画になりました。
Skills Boost の中には自分のスキルセットからは程遠いチャレンジラボもあり手を焼いたことから、試験を先に持ってきたのは作戦として適切だったと思います。

G.I.G. プログラムに関する個人的な Cosense プロジェクトの一覧画面
実際に利用した Cosense プロジェクトの一覧画面(一部編集)

おわりに

G.I.G. プログラムへの参加を通して、Google Cloud の様々なサービスを使ったシステムの全体感をつかむことができました。
動物病院の診療予約システムや生花店での在庫管理といった、今の業務に限らない幅広いユースケースを思い描くことにもつながりました。

プログラムの魅力としてはもう一つ、参加者同士の交流の機会についても挙げたいと思います。
懇親会では事務局から送られてきたビールやおつまみとともに、他企業からの参加者とプログラミング以外の話題でも盛り上がったことが記憶に残っています。

最後に、この記事をご覧になる方の中には、プログラムへの参加を検討している方もいらっしゃると思います。
業務と並行してコースや試験対策を進めるのは、正直のところ大変だった印象があります。
だからこそ参加者同士での交流を促進するため、チャットの場や懇親会の場が提供されていたのだと思います。

第8期の参加者は200人程度いて、この数は会期ごとに増えているとのことなので、みんなで助け合う精神があれば全体としての修了率もより上がるのではないかと考えています。
そうしてこの経験をより多くの開発者と共有できれば私も嬉しいです。