30周年を迎えたWISS、増井先生らによる特別講演

2024年12月11日から13日、新潟県の苗場プリンスホテルで開催されたWISS 2024(第32回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ)に、今年も株式会社Helpfeelとして協賛をさせて頂きました。 今年はWISSが30周年ということで、いつも以上に盛り上がりました。

私たちHelpfeelは、スポンサー企業として初日にデモブースを出展しました。また、出展のかたわら、セッションを聴講したり、研究者の皆さんと交流したりと、全力で楽しみました!


デモブースでの出会い

デモブースでは、Helpfeelの検索技術を実際に体験してもらいました。加えて、可愛いノベルティも用意!立ち寄ってくれた方々と、和やかな雰囲気の中でお話しすることができました。

Helpfeelブース。Helpfeel wants teammate!と書かれたクロスの上に、モニターやノベルティが置かれている

特に印象に残ったのは、「Cosenseは知ってるけど、Helpfeelは初めて知った!」という声が多かったこと。Cosenseは既にWISS公式で使われているため、多くの参加者がその便利さを実感済みでした。一方で、今回のデモブースが、Helpfeelを新たに知ってもらえる機会となったのは大きな収穫でした。


企業賞の授与で感じたこと

WISSでは、Helpfeelの企業賞を選定させていただきました。選定基準は、増井俊之先生(Helpfeel社テクニカルフェロー)の「研究者自身が便利だと思い、自ら使うことでその有用性を確かめている」という考え方。この思想に沿って、今年のHelpfeel賞は「2-B14 AIによる質問を利用したメール返信支援システムの評価」に決定いたしました。

この研究は、大規模言語モデルを使ってメール返信を効率化するもの。実験や評価もしっかり行われていて、「研究が生活に直結する」という視点に感動しました。


30年の歴史を語る特別講演

私が今回のWISSで強く印象に残ったのは、30周年記念として行われた特別講演でした。登壇されたのは、WISS創設に携わった増井俊之先生、暦本純一先生、小池英樹先生の3名。いずれもHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション)の分野で数々の成果を残しているレジェンドです。

Cosenseを使って自己紹介をしている増井先生

増井先生のスライドはWISS2024講演 by 増井で読むことが出来ます。 これまでの発明・研究を次々に紹介する内容で、「実世界GUI」のような今見ても目新しさがある研究もあれば、「POBox」のように世の中で当たり前になりすぎて普通に見える発明(それが一番すごいことですが)もありました。「ご自身のベスト発表は?」という質問に「次回作です」と語る姿には、圧倒されました。

暦本先生は、マルチタッチやARといった技術を先駆けて研究した当時のエピソードを披露。初期の研究成果が今の社会にどう影響を与えているのかを語る様子に、未来を見据える研究の大切さを学びました。小池先生は視覚化技術の進化と、その中で生まれた斬新なアイデアについての話を展開され、過去の研究がどれほど現在の技術革新に繋がっているかを強調していました。

3人の先生方の話に共通していたのは、「研究の面白さは、使われることで証明される」という姿勢。便利さや使いやすさへのこだわりが、人々の生活を豊かにする原動力になるというメッセージは、今回のWISSでの大きな学びのひとつでした。


WISSに参加して思ったこと

WISS 2024は、最先端の研究やアイデアが集うだけでなく、それらを使いこなす楽しさを体感できる貴重な場でした。そして何よりも、増井先生の思想に触れることで、Helpfeelのプロダクトが目指すべき方向性を再確認できたことが大きな成果です。

便利なものを作ること。それが未来を創る原動力になることを、今回の参加を通して改めて実感しました。この気づきを胸に、これからも日々の業務や新しいチャレンジに活かしていきたいと思います!

Helpfeelでは、UI/UXにこだわりを持って最高のプロダクトを作りたいエンジニア・マネージャーを募集しています。ぜひご応募ください!