今年立ち上げた企画・イベントの振り返り3連発

こんにちは id:Pasta-K です。この記事は、Helpfeel Advent Calendar 2022 の13日目の記事です。12日目の記事はshokaiさんの「Elasticsearchを毎月式年遷宮している」でした。

Elasticsearchを触っているとindexを作り直したくなることが稀によくあるので、そういったことがやりやすくなっているのは良いですね。

今日の記事では、id:Pasta-K が2022年に始めた社内での活動を、その狙いや結果などと共に紹介しようと思います。

今出川FM

今出川FM」は「株式会社Helpfeelの『今』をお届けするPodcast」として今年の3月末から配信しているPodcastです。主にCTOのakiroomさんが社内のゲストを迎える形で、仕事の話や趣味の話などをざっくばらんにお届けしています。

狙いとキッカケ

個人的にも仲間内でPodcastを始めていて、Podcastをやるときの勝手が若干分かってきたので、会社でもやると面白いのではということで始めました。ちょうど社内から(当時はVPoEの)CTO akiroomさんの露出を増やしたいという話題もあったので、akiroomさんがメンバーと喋るPodcastにしようと決めてスタートしました。

めちゃくちゃしっかりとKPIや目標があるというよりは、「ワンホップくらいの距離感にいる人たちに、会社の中身により関心を持ってもらうキッカケを作る」というところに目的を置きました。開発チームを中心に、もっとウェットなところを出していくことで親しみを感じてもらおうという狙いで、今年はどっちかというと「人」にフォーカスした構成にしていました。

担当したこと

今出川FMでは僕は「裏方」を名乗っていますが、その名の通り、企画、ブッキング、編集、公開など、出演以外の全部を担当しています。時々出演もしているときもありますが…

編集などは半分趣味みたいな感じです。プログラミングの息抜きなどでやっているので、最近は収録から1週間ほど空いてからの公開になることもまぁありますが、ご容赦ください…

ゲストの選定については、初期の頃はエンジニア社員を順番に呼んでいたんですが、最近は訴求したいことに絡めてみたり、入社メンバーが慣れてきたところでの公開1on1じゃないですけど、そういうこととかも少し狙いに入れたりしつつ構成してます。最近はオフラインイベントも増えてきて、カンファレンススポンサーなども積極的に行っているので、以前やったRubyKaigi 2022の感想を語り合う回みたいなのももっとやりたいんですが、そういうのを詰め込もうとすると、もう隔週では追いつかないという嬉しい悲鳴もあります。詳細は後述しますが、収録作業を最近簡単にして、収録自体に僕が付き合う必要もあまりなくなったので、社内で収録はやってもらうというのもアリかなという気もちょっとしています。

収録方法の変遷について

最初の頃は、オーディオインターフェースにZoomの音声などを経由させて、その音を録音するという方式にしていました。

ここで僕の手元の音をZoomに入れているのは、開始前の軽い打ち合わせや本編終了後のAfter Talk*1を収録するためです。

この頃はオーディオインターフェースに経由させていたので、他の音を混ぜたりはしやすかったり、収録中に録音した音がそのまま完パケになるので、公開までの作業が録音ボタンを押すこと以外必要なかったりというメリットがありました。一方で、出演者ごとの音量調整をZoomからのアウトでやる必要があり、出演者に手元での細やかな音量調整をお願いしていました。ですが、収録前の肩の力を抜いている状態で音量調整をしても、本番になると肩に力が入ったり、意識的にハキハキ喋る結果、音量調整時よりも上に振れたり下に振れたりすることが多くありました。

どうしたもんかなと考えていたら、Zoom自体のレコーディング時に、参加者個々人の録音ファイルを作成する機能があることに気付いたので、社名が変わった辺りから、Zoomでクラウドレコーディングされたオーディオファイルをミックスダウンする方式に変更しました。その結果、僕の手元で録音するときにオーディオインターフェースは不要になりましたし、収録時の音量調整なども不要になりました。一方で、Adobe Auditionを使って個々人の録音ファイルの音量をノーマライズしたり、ノイズ除去をしたり、それをミックスダウンして完パケのファイルを作成したりする作業をやることになりました。

この辺りはどこをシンプルにするかという話題だと思っています。現在の構成の方が編集がある分、公開までに必要な作業は増えていますが、それ以外は収録時の録音もZoomにおまかせ出来るし、収録中に音量レベルに意識を向けなくて良くなったので、結果的に良かったかなと思っています。

録音に特化したウェブアプリケーションなどが存在していることも認識していますが、普段使いのアプリケーションをそのまま利用出来ることなどを考えると、Zoomから変えることは無いかなと思っています。

結果や現状

2022年は(この記事を公開している時点で)15本のコンテンツを今出川FMとして公開しました。年内に残り3本の公開を予定しているので、合計で18本になる予定です。最初の頃に隔週での収録を決めたことと、収録後に毎回次回以降の作戦を練って予定を押さえていたことが、ここまで続けることを支えた仕組みの部分かなと思っています。ソフト面的な部分では、意外と社内にもファンが多いコンテンツになったのは良かったなと思いました。身近な人々からフィードバックを受けることが出来るのは、続けるためのモチベーションの一助になったと思っています。

社外の皆さんも聞いてくださっていることは数字的には認識していたり、たまに風のうわさで「今出川FM聞いてます」という話も聞いたりするのですが、是非!ぜひとも!Twitterで #今出川FM で感想を投稿していただけると今後の励みによりなると思うので、よろしくお願いします。

ちょっと脱線してしまったので、話を戻しますと、社内のエンジニア以外の業種の方も今出川FMを聞いてくれているそうで、開発チームの面々のキャラクターを知って、雑談などのキッカケに利用してくれているようです。また、最近の今出川FMでは、開発チーム外の方に出てもらって、開発チームとの関わりを話してもらうパターンにも取り組んでいるのですが、このパターンが作れるようになったことも、同じく社内のエンジニア以外の皆さんに聞いてもらった成果かなと思っています。この辺りは、社内と社外とでターゲットの違いはあるものの、ウェットなコンテンツとして作っていた効果が思わぬところにあったなと感じています。こうした想定外の反響も取り込みつつ、今年の後半からは、より多角的に開発部が浮き彫りになるような構成にチャレンジ出来ているかなと自負しています。

また、エンジニアに留まらず、他業種の方のカジュアル面談や採用面接などの場で、候補者の方から今出川FMの話題を出していただくことがあるらしく、開発部を中心とした社内の色々なキャラクターを発信する場としては、それなりに上手くいっているのかなとも感じています。

今後に向けて

この番組自体は来年も続けていきたいと考えています。ちょっと熟れてきた感もあるので、音声メディアというメリットを生かしたチャレンジなども出来れば良いなと感じています。この辺りの来年に向けてのアイデアや抱負などは、年末に配信予定のakiroomさんと僕との2022年の今出川FM総振り返り回でも、来年への展望や野望を含めて色々お話ししているので、配信をお楽しみに!(現在、絶賛編集作業中です!!)

また、他の業種や狙いなどを持ったPodcast番組をやりたいという声も、社内からチラホラと聞こえてきています。

Gyazoの開発ドキュメントを書く会

Gyazoの開発ドキュメントを書く会」はその名の通り、Gyazo開発チームに関わるドキュメントを同期的に集まって書く会です。隔週水曜日の夕方に1時間程度Google Meetに集まって、ワイワイ・もくもくとドキュメントと向き合っています。

狙いとキッカケ

最初のキッカケは、隔週で開催している「エンジニアお茶会」がない水曜日の夕方の時間を使って何か出来ないかという目論見からでした。

これを考え始めたのは、チームにちょうど新メンバーが入った時期でした。改めて、開発環境などの改善や設計などに関する意識をチームで合わせたいと思ったので、チーム内で集まってドキュメンテーションをやる会という立て付けにしました。「エンジニアお茶会」として社内のエンジニアなどが集まる機会はすでに出来ていたので、もう1つの会は対照的な、「チーム」にフォーカスしたものにしようという気持ちもありました。

担当したこと

この会においてはとにかく「旗振り役」です。開始時間になると「よっしゃやるぞ!」って言ったり、フロントエンド周りのレビュー時に考えていることや設計のことなどを書きつつ会話したり、他の人が書いてるドキュメントにちょっかいを出しに行ったりしています。

あとは、絶対に会の最後には各人が書いたドキュメントを見せ合うタイムを用意して、どういうドキュメントが増えたかとか、「そのドキュメント良いじゃん」とか言い合うような形になるようにしています。読まれなかったり、せっかく書いたのに存在が認識されなかったりするドキュメントほど悲しいものはありませんし、ドキュメントを書いただけでも何も書かなかったよりは圧倒的に偉いので、そこは確実に褒めていくというスタイルです。

結果や現状

Google Meetに集まることで、「この前のレビューで話してたあれ、暗黙知になってそうだから書いておいてよ」って言えたり、「〜〜について書きたいんだけど、一緒に書きませんか?」みたいなのが言えたりするような環境を作ることが出来ました。ドキュメントを生やしたりメンテナンスをしたりすることが本当は自然と日常的に出来れば良いのですが、大抵の場合はそれらは"小人さん活動"によって支えられる形になってしまいがちなので、隔週で短い時間ながらも同期的に皆で作業するというのは、ドキュメンテーションに向き合う形としてある種健全でもあるのかなと感じています。

一方で、ドキュメンテーションをすること自体というよりは、現状の課題感などについて、ドキュメントを書くことを通じて認識を合わせられていることの方が大きそうな気もしています。

チームメンバーからも「レビューでよく指摘されがちなポイントを振り返ってドキュメントにまとめることでコードの品質を向上できている」「ドキュメントが不足しているのに気づいたとき、後で追記しようと思っていてもそのまま忘れ去られがち。そうしたポイントを振り返って検討する時間になっている」という声をもらっています。

今後に向けて

手を動かしてコードを書いて課題を解決するのではなくて、チームのためにドキュメントにするというのを明示的かつ同期的に行うのは続けていきたいと思っていますが、新しいドキュメントを生やす一方だとメンテナンスが大変になるので、ドキュメント自体の粒度であったり、形式であったりはもう少し考えていきたいなと思っています。今はドキュメントのフォーマットや項目や大きさなどもバラバラなのですが、そういったものの統一について考えていっても良いのかもしれません。

個人開発祭り

「個人開発祭り」は先日の12月9日に弊社で第1回を開催した勉強会です。

  • 個人開発が大好きなHelpfeel社のメンバーが個人開発について語る会です。
  • 個人開発をテーマに、ゆる~くLTと懇親会がございます。
  • 初回はオンラインで開催予定です。

という概要で、初回は社内外から7人の登壇者が集まり、YouTube Liveでの配信とGoogle Meetでの懇親会を実施しました。

狙いとキッカケ

採用に関する社内の定例会での、CTOの「個人開発をやっているエンジニアの人たちと接点を持ちたい」という一声がキッカケになりました。会社の知名度向上、社外のエンジニアとの接点作り、社内のエンジニアの登壇の場としての利用など、様々な思惑が上手く合致する場を作る企画を、「個人開発」をブランディングにした形で、採用チームと一緒に進めていきました。

また個人的には、登壇機会や露出を増やすという目的のためには、年に1回開催しているTech Confは巨大すぎるので、もう少し小さい勉強会の形でやっていく必要があると感じており、その試金石に出来るのではという気持ちもありました。

担当したこと

採用チームと共に企画やconnpassでの告知準備を、デザイナーチームと共に当日の配信画面の準備をしました。この辺りは色々なイベントなどを通じて使うツールやフォーマットなどの知見も溜まってきていたので、比較的短い時間で準備が出来ました。今年の春頃のNota Tech Confの経験から、StreamYardでの配信操作と司会は1人でこなせるという実感があったので、当日はそれらもまとめて担当しました。なお、当日は一応裏方にタイムキーパーに居てもらったり、Twitter実況も他の人におまかせしたりしていました。

結果や現状

初回の作戦会議は11月中旬、そしてconnpassの公開は12月3日。開催日の1週間前だったにも関わらず、社外の方に登壇していただいて、配信でも当日は50人前後の方に参加・視聴していただけました。改めて、登壇者と参加者の皆さんに感謝を。

社内では20人弱とかじゃないかな〜と予想していましたが、その期待を軽々と超えていただいて、反響も概ね好評だったので、本当にやって良かったなと思っています。社内のエンジニア的にもLTしやすいテーマだったようなので、うまくミックスすることが出来たのも良かったなと思っています。

社内的にもTech Confの経験なども生かして、テーマを決めて小さい勉強会を勢いよく実施するという成功体験が出来たのは良かったなと思っています。この辺りはPodcast今出川FMも同様ですが、アウトプットとそれを支える仕組みを低コストで出来るという状態にしておくのは非常に重要であると個人的にも考えているので、フォーマットが出来て、アレンジが出来るようになっていくのは良いことだなと思っています。

今後に向けて

今回の開催にあたって、本当は社内からはもっと登壇したいという手が上がっていたのですが、社内と社外とで人数が半々くらいになった方が良いだろうと泣く泣く遠慮してもらったので、その人達には次回以降で登壇してもらおうと思っています。というわけで、2回目の開催を春頃を目処に検討中です。是非ともまたご参加いただければと思っています。

また、前述の通り、「テーマを決めて小さい勉強会を勢いよく実施する」部分について、他にもチャレンジしていきたいということで各所と相談をしています。来年はオフライン開催などにもチャレンジをしつつ、こういった勉強会の開催の数を増やしていくことで、特に社内エンジニア・デザイナーの登壇機会や、社としてのプレゼンスを発揮する場所を自分たちで用意するということに繋げたいと思っています。もちろん、それらを踏み台に、社内のメンバーには社外の会やカンファレンスなどにも羽ばたいていってほしいと思っています!!

まとめ

というわけで、この記事では id:Pasta-K が社内のメンバーと共に立ち上げた企画やイベントなどについて振り返りつつ、今後の展望や野望について書いてみました。エンジニアリングやプログラミングをする傍らで、こういうことを社内のメンバーとコラボレーションしながら組み上げる毎日を、イベント・お祭り好きの自分としては楽しく過ごせています。

こういうことを企画したり実施するというのは楽しいので、ある程度は関わり続けたいと思う一方で、こういう小回りの効く企画や運営などを一緒にやってくれる人が居ると、よりもっと回数を重ねたり、準備をテンプレート化出来るのになとも思っているので、そういうことに興味ある方は是非一度お話ししましょう。ページ下部のリンク、または僕の何らかのSNSなどでお声掛けいただければと思います!

*1:収録後に感想を聞いたり、本編で話せなかったこぼれ話をしたり、次回の作戦を練ったりしている部分も録音していて、社内限定コンテンツとして共有しています。興味がある方は入社して聞いてみてください!